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2008年08月25日

X-MEN ファイナルディシジョン



2006年9月公開

監督 ブレッド・ラトナー
出演 ヒュー・ジャックマン ハル・ベリー パトリック・スチュワート

 大抵の映画は続編を出していくうちに、クオリティーが下がっていくものだ。前作が良ければ良いほど、前作以上のものを作らなければならない重圧の中で、あれもこれもと詰め込んでしまい、結果クオリティーが下がるという訳である。ただ、この作品に至っては例外である。シリーズ3作目となる物語だが、クオリティーが下がるどころかむしろ前作以上の出来栄えとなっている。

 あらすじは、ミュータントの能力を消去して普通の人間になる新薬キュアが開発される。それに対して、マグニート率いるブラザーフットは、キュアの根絶を狙う。そのためにはキュア開発の鍵となる少年ミュータント、リーチの強奪に動き出す。一方、X-MENは人類とミュータントとの全面戦争を回避しようと奔走するのだが……。

 普通の人には持っていない能力。それが意味するのはその力をどのように使っていくかによって大きく意味合いが違ってくる。力をコントロールするのか、力に支配されるのかである。自分の私利私欲のために力を使えば、それは既に力に支配されているのである。

 しかもそんな力を持たない人間はその力に対して畏怖を覚えてしまう。羨ましいといった羨望の眼差しが、いつの間にかどうして自分には力がないのかという嫉妬心を芽生えさせる。それが根源となり、人類対ミュータントとの戦いの構図になっている。

 一方で、人類と共存する道を選ぶものもいる。それがX-MENたちである。自分の力をコントロールして決して力に支配されないようにしているのである。

 この作品の中で描かれているのは、人間誰しもが持っている虚栄心や嫉妬心、欲望を丁寧に描写している点である。

 その辺りを描いているのが前作で死んだはずのジーンの心の葛藤である。己の本能、欲望に対して素直である自分に嫌悪しながらもそれに抗えない自分がいることに苛立ちを覚える。もはやX-MENでなくなった彼女の行動ひとつひとつに哀しさがみることが出来る。

 それに加え、新薬キュアが出来たことにより、自分たちの能力に嫌気がさしているミュータントたちの心の揺れも上手く表現出来ている。反対に自分たちの能力を永遠に消し去ってしまうということに対して嫌悪感を抱きキュアに対して否定的な見解を持つものもいる。その辺りの感情を上手くまとめあげたのがマグニートである。

 本作品は、全ての事象を受け入れるか否かを描いた作品であり、ただ単にアクション映画で終わらせていないところが秀逸である。人間が持つ、さまざまな感情を丁寧に描いているという点においてもただのエンターテイメント作品ではなく、メッセージが込められているのがわかる。他民族国家のアメリカだからこそ出来た作品打とも言える。一見の価値有りです。

オススメ度 ★★★★★ エンターテイメント作品としても一流です

ランキング今日は何位?
posted by Genken at 11:41| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

ブロークバック・マウンテン



2006年3月公開

監督 アン・リー
出演 ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール ミシェル・ウィリアムズ

 どこにも行き場所のない愛ほど辛くて切ないものはない。男同士による禁断の愛を描いた本作品。決して結ばれることの出来ない二人の関係。イニス(H・レジャー)とジャック(J・ギレンホール)。それぞれが家庭を持ち、やがて子供も産まれる。お互い頻繁にはあえなくて、その上保守的な土地柄のせいもあり禁断の愛など許されるはずもなかった。そんな厳しい現実が待ち受けている中でも二人の愛はとどまることを知らなかった。ジャックとの関係と妻との愛情に心揺さぶられるイニス。寡黙で不器用な生き方しか出来ない男であった。一方のジャックはイニスとは正反対で底抜けに明るく天衣無縫の男であった。

 そんな正反対な二人だが、20年以上もその愛を途切れさすことはなかった。二人の愛を際だたせたのが、お互いの妻の存在であった。とくにイニスの妻であるアルマ(M・ウィリアムズ)が夫のもうひとつの顔を知ったときの表情。どこにもやり場を向けられない嫉妬や怒り。狂おしいほどまでの愛情や憎悪を丁寧に且つ慎重に描いている。ここにもやはり行き場所のない愛が描かれている。

 誰かを真剣に長い間愛する。その行為は一見して簡単そうに思えるが、現実はそう上手くはいかない。例えば長年連れ添った夫婦の間柄で愛情も何もかも失い、熟年離婚などが起きている現象を見ればわかる。

 だからこそ、この作品で描かれている愛はたとえ男同士だったとしても、とても純粋で羨望の眼差しで観てしまう。決して結ばれることのなかった二人。その間に流れていたのは無情の愛であった。なおさら、ラストシーンは目に焼き付いて離れない。これまでに純粋でひたむきな男同士の恋愛映画を未だかつて観たことのない作品であるのは間違いないだろう。一見の価値がある映画とも言える。

オススメ度 ★★★★★ これほどまでに真剣に愛せますか?

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posted by Genken at 08:33| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画(は行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月21日

エリザベスタウン



2005年11月公開

監督 キャメロン・クロウ
出演 オーランド・ブルーム キルスティン・ダストン

 誰しもが生きていく上で、大なり小なり挫折を味わったことがあるだろう。例えば、志望校に入れなかったり、仕事上でどうしても越えられない壁が立ちふさがる場合もある。そんなときに人は挫折を知り、それを乗り越えようともがき苦しむ。この物語は、そんな姿を叙情的に表したそんな物語である。

 あらすじは、シューズ会社に勤務するデザイナーのドリュー(O・ブルーム)はスニーカーのデザインに失敗して会社に約10億ドルもの損害を与えてしまい、会社をクビになってしまう。恋人からも距離をおかれ生きる望みを失ったドリュー。さらに追い打ちをかけるかのように父親が急死したと連絡が入る。そこで、彼は父親の遺体を引き取りにいくことになる。父親の故郷、ケンタッキー州のエリザベスタウンへと向かうのだが……。

 大きな挫折を経験して立ち直れるかどうかは本人次第である。ただ、その手助けとして友人なり恋人の存在が大きくなってくる。ふとした出逢いでキルスティン・ダスト演じる、客室乗務員のクレアと知り合いになったドリュー。複雑な思いを胸に秘めてあったことのない親戚たちに愛想をふりまかなければならない。そんな中で唯一心を癒してくれるのがクレアだった。次第に彼女に惹かれていくドリューだったが、挫折の痛手は大きく素直になりきれないでいる。

 ドリューの心の動きを描いているので、最初は揺れ動く感情のためか、多少ぎくしゃくしていく展開になるのだが、徐々に、彼の置かれている立場に共感を覚えていき、最後には感情移入してしまうという作品に仕上がっている。

 もし、自分がその立場に置かれたらと考えるといささか怖い。挫折を乗り越えようともがき苦しむ姿は観ているものも切なくさせてしまう。ドリューがいかにしてこの大きな挫折を乗り越えられたのかは、ほからなぬ、人と人との繋がりによって立ち直っていくさまを見て欲しい。観賞後は、ほのかに残る余韻と挫折からの脱却について考えてしまう。とても良い作品ですよ。

オススメ度 ★★★☆☆ 挫折を乗り越えた時に見える風景は何?

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posted by Genken at 08:51| 兵庫 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月18日

電車男



2005年6月公開

監督 村上正典
出演 山田孝之 中谷美紀 国仲涼子

 一体この作品を何度観たことだろう。5回いやそれ以上か。数えるのも忘れるくらいに観ている。この作品の何が僕を惹き付けるのだろう。自分なりに考えてみた。観賞後のほんわかとした気持ちに包まれるからだろうか。それじゃ何故、ほんわかとなるのかを考えてみる。

 簡単にあらすじをいえば、ただのオタクの青年が酔っぱらいにからまれている女性(中谷美紀)を助ける。それから掲示板に相談することによって、電車男(山田孝之)が一歩一歩前進していく姿を描いた作品である。

 この原作とも言える2ちゃんねるの掲示板で書かれていたことに関して真実なのかそうでないのかは僕には関係ない。

 ただ、掲示板によって人と人との繋がりが垣間見えるところに、この作品の意義があると僕は考える。ただのオタクの青年が掲示板の住人たちとのやり取りにより人間は成長できるのだときづかされてしまう。

 それに、電車男が成長することにより、引きこもりの青年が外に出たり、家庭内別居している夫婦が元の鞘に納まったり、いつまでも失恋を引きずった女性が、吹っ切れたりという側面が描かれているからこそ、この作品の奥深さを感じる。

 人は人によって支えられ生きている。ネットと言う仮想現実の世界でも同じように勇気をもらったり、背中をおしてくれたりするものである。現実世界でくたびれている僕には勇気を与えてくれたり、背中を後押ししてくれる作品となっている。

 世の中にはいろんな形での出会いがあるものだ。その出会いを大切にしていきたいものである。そんなことを感じさせてくれる作品である。未見の方はもちろん、一度観た方も手に取って欲しい作品である。

オススメ度 ★★★★★ 人と人との縁は神秘的なものである

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2008年08月17日

それでもボクはやってない



2007年1月公開

監督 周防正行
出演 加瀬亮 瀬戸朝香 山本耕史

 痴漢というのは愚劣な犯罪であると同時に軽蔑すら感じてしまう。こと、痴漢の冤罪事件の場合はどうなるのか。終始やっていないと言う被疑者。そのことをろくに聞かずずさんな捜査をする警察。その調書を鵜呑みにしてかかる検察官。そしてその事柄を書面と被害者の証言だけで裁かれる法廷。どの場面をとっても背筋に冷たいものを感じる。僕は普段電車とかは利用しないが、もし自分がその立場に多々冴えたとしたらと考えるとゾッとせざるにはおえない。

 あらすじはフリーターの金子徹平(加瀬亮)はある日、会社の面接に向かうため通勤ラッシュの電車に乗っていた。そして、乗り換えの駅でホームに降り立った撤平の袖口を掴む女子中有学生がいた。「痴漢をしたでしょ」と問いただされる。まるで身に覚え尾内彼は戸惑いを覚えながらも得貴事務所へ連れていかれ、やがて警察へと引き和される。警察署や検察官の取り調べでも一貫して無実を主張するが、誰も耳を貸そうとうはしない。そしてついに決定的な証拠がないまま、起訴されてしまい、法廷で全面的に争うことになるのだが……

 疑わしきは罰せず、推定無罪という言葉すら見当たらないこの裁判の一部始終。もし、自分が被疑者の立場であれば発狂しそうになるくらい、人の揚げ足をとり、常に何らかの刑を与えることに終始する裁判官。全てが悪意に満ち溢れているとしか感じられない。

 これは何も痴漢に限ったことだけではない。日常生活においても似たような場面に遭遇することがある。例えば、仕事上におけるミスを引き起したりするとする。当然、ミスの原因を調べるのだが、誰が悪くて、誰が良くてという白黒を付けたがるケースがある。その場合、第三者が客観的に状況やら書面で確認するのだが、どうしても自分のミスでもないのに、その責を負わされることがある。

 そこには、短絡的なロジックを駆使して人を貶めるように物事が進んでいく。それはまるで疑似法廷みたいなものである。徹底して責任の所在を明らかにしなければならないといった意図が見え隠れしているのである。

 この作品が秀逸なのは、監督が痴漢冤罪事件を取材して練り上げた物語であり、細かいところまで綿密にリアルな展開を見せているところである。これまでの裁判映画では描ききれなかった場面がいくつも登場しており、最後まで観るものを惹き付けて話さない作品となって仕上がっているところである。

 ほんの些細なことで人生が一変するさまは観ているものを釘付けにするのである。決して他人事とは思えない作品である。未見のかたには是非一度観てもらいたい作品である。

オススメ度 ★★★★★ 緻密に描かれた法廷シーンを堪能して下さい

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posted by Genken at 15:41| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画(さ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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