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2008年09月05日

クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち



2004年5月公開

監督 オリヴィエ・ダアン
出演 ジャン・レノ ブノワ・マジメル クリストファー・リー

 前作と同様に異なる2つの事件が結びつき大きな謎を呼び起こすサスペンス・スリラー作品となっている。今回はリュック・ベンソンによって書かれたオリジナル脚本となっている。キリストと12使徒をなぞらえた一味を巡る陰謀を追う2人の刑事の姿を描いている。

 簡単にあらすじを言うと、フランス・ローレヌ地方にある修道院の壁に死体が埋め込まれる難事件を捜査するニーマンス警視(J・レノ)と、麻薬捜査中のレダ(B・マジメル)がキリストと名乗る男と出会う。意外にも二つの事件が交錯し、巨大な陰謀が浮かび上がる。

 シリーズものとして、不安なのが前作の出来が良かった分、次回作品の出来である。このような状況をうまく説明してくれているのが中島らも氏である。氏の「僕にはわからない」というエッセイの中で、”二代目はつらい”に掲載されているので少し引用してみる。

 「二作目が一作目と々水準かそれ以上のものを持っているケースは非常に少ない。(中略)制作者が同じ人間であるにもかかわらず一作目を乗り越えられない事情は(中略)まず受け手の側に過剰な期待感がある。そういう状況では100のものを作っても、七、八0ぐらいにしか感じてもらえない。一二〇の力を出さない限り”一作目の方が面白かった”となってしまう(中島らも著僕にはわからないから引用)

 この作品はどうなのか?日本人には馴染みの薄いキリスト教や12使徒をからませて物語が展開していくので今ひとつこの作品の持っている良さが伝わりにくいと感じる。僕としてはこういう展開も好きなのだが。評価としては今イチ盛り上がりに欠けるといったところか。無信心論者が多い日本ではキリスト教も単なる宗教のひとつである。終末思想をもってこられても正直またかという感は否めない。前作が良かっただけに、余計そう思ってしまうのである。かえすがえすも残念である。

 正に、中島らも氏が指摘した通りの結果となった訳である。だからといってこの作品が劣っている訳でもない。宗教がらみの映画が好きな人はもちろん楽しめる作品となっている。万人には受けにくい作品ではあるが。一度観ておいても損はしない作品とも言える。

オススメ度 ★★☆☆☆ 観るものを選んでしまう作品です

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2008年09月04日

クリムゾン・リバー



2001年1月公開

監督 マチュー・カソヴィッツ
出演 ジャン・レノ ヴァンザン・カッセル ナティア・フォレス

 猟奇的な殺人事件と子供の墓荒らし。一見、何ら関係のないと思われる二つの事件が交錯した時に浮かび上がる衝撃の事実。フランス・アルプス山脈のふもとにある大学街ゲルノンでバラバラに切り裂かれた裸の死体がまるで胎児のような格好で発見される。この猟奇的な殺人事件を担当するために派遣されたのは、元特殊捜査部隊のニーマンス刑事(J・レノ)。それと時を同じくしておこった、フランスの田舎町ザルザックでは、子供の墓荒らし。その調査にマックス刑事(V・カッセル)があたっていた。捜査を進めていくうちに、全く違った二つの事件がひとつの事件となる。この謎を解くべく二人は行き深いアルプス山脈へと向かうのだが……。

 この作品の特筆すべきところは、別に起こった二つの事件をスムーズに絡み合わせている点である。論理的に破綻することなく実に鮮やかにまとめあげているのである。それに加え、選民思想を持つ大学がかかている欺瞞。それらを併せて猟奇的な殺人事件に絡めてあり作品に奥行きを深くさせている点だろう。

 事件がエスカレートしていくつちに、犯人が残していくメッセージ。それを辿っていくニーマンス刑事の鋭さ。一方のマックス刑事も墓荒らしの捜査をしていくうちに時折見せる明晰さ。どれをとっても一級品である。

 最初から最後まで飽きさせずグイグイと映画の中に引き込まれていく力強さがこの作品にはある。幾重にも張られた伏線がひとつになったときの爽快感は得にもしがたいものがある。サスペンス・スリラーとしては羊たちの沈黙の次に挙げても良い作品となっている。オススメです。何度観ても空きません。

オススメ度 ★★★★★ 二つの事件がひとつに重なる時に何かが起こる。

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2008年09月03日

ウルトラバイオレット



2006年6月公開

監督 カート・ウィマー
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ キャメロン・ブライト ニック・チンランド

 アクション映画に小難しい理屈をつけるとB級映画になりやすい。この作品もその王道をいっている感が否めない。ウィルスの感染によって超人的な知能と運動能力を身につけたファージと呼ばれる彼ら。そのファージの能力を恐れて人間たちはファージを殲滅させようと掃討作戦に出る。追いつめられたファージたちは地下組織を結成する。そんな中、ファージ絶滅の切り札となる最終兵器が完成される。その情報をえたファージたちは最終兵器を奪うべく最強の殺し屋ヴァイオレット(M・ジョヴォヴィッチ)を送り込む。ヴァイオレットは兵器の入ったケースを奪うことに成功する。しかし、中身をみると最終兵器と目されるのはわずか9歳の少年であることを知る。彼を守るためにファージの組織と人間の政府両方敵にまわしたヴァイオレットの運命は如何に……。

 冒頭でも述べた通り、アクション映画に小難しい理屈はいらない。妙にこった演出をしてしまうとB級映画の仲間入りとなってしまう。その点で言えば、この作品はB級映画の王道を行っていると言っていいだろう。ただB級映画とは言っても、素直に見れば楽しめる作品となっている。アクションシーンは見応えがあるし、人間とファージとの確執もキッチリと描かれている。愛すべきB級映画とも言える。

 アメコミが好きな方なら素直にこの世界観に入り込めるだろう。逆にアメコミが苦手な人はこの複雑ともとれる世界観には辟易してしまうだろう。僕自身はアメコミが好きなのでこの世界観にはすんなり入れて楽しませてもらった口だが。評価が二分されることだろう。全く面白くない人もいれば、僕のように楽しめる人もいる。だからこそB級映画の王道を行っているのである。まさにB級映画ここに有りという作品でした。アメコミが好きな方なら良いけれど、苦手な方は見ない方がいいかもしれません。僕個人としてはこの手の映画好きなんですけどね。

オススメ度 ★★★☆☆ B旧映画の醍醐味を味わって下さい

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2008年08月30日

ミュンヘン



2006年2月 公開

監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 エリック・バナ ダニエル・クレイグ キアラン・ハインズ

 テロリストには屈しないという大義名分で報復する国家。そのために秘密工作員が動員される。彼らと言えども一般の人間と同じ心を持つ。最初は任務として割り切っていても報復と言う名の殺人を犯すにつれ精神的に疲弊していく。いくら国家のためとはいえ、人を殺すことには抵抗がある。その上、報復が成功すればするほど今度は自分たちが報復の対象となることになる。その心の葛藤を描いた作品である。

 時は1972年のミュンヘン五輪。五輪開催中に武装したテロリスト集団「黒い九月」と名乗るパレスチナ人たちが11人のイスラエル選手を人質にとる。最終的に11人の人質は全員死亡する悲劇が起きた。これを受けてイスラエル政府は犠牲者数と同じ11人のパレスチナ幹部の暗殺を決定する。諜報機関のモサドで活躍する5人の精鋭部隊を組織する。チームのリーダーとなったアヴナー(E・バナ)は、車両、後処理専門、爆弾製造、文書偽造、それぞれのスペシャリストを仲間に、ヨーロッパ中にいるターゲットを確実に仕留めるため冷酷な任務の遂行にあたることになるのだが……。

 過去を通して現代社会を鑑みることによりこの作品が持つメッセージが明確になってくる。テロとの闘いは永きに渡り行われてきた。その度に、テロには屈しないという態度のもと、報復合戦が行われてきた。結果、今でもテロとの闘いは続いている。この不毛な争いの中で何が産まれたのか。何もない。あるとすれば、憎しみの連鎖だけである。

 劇中の時代背景には東西冷戦が暗い影を落としている。KGBやCIAといった諜報機関が暗躍している時代。そこには何があったのだろうか。要人の暗殺などといった汚れ仕事もあったかもしれない。その後、世界は東西冷戦の終わりを知ることとなる。ベルリンの壁が取り払われ、ソ連も崩壊し、一見、平和が訪れたかのように思われる。しかし、現実は違った。独立を叫ぶものたちや世界の警察を自負するアメリカに対してテロは続いている。9.11の同時多発テロの行く末を見れば、テロとの闘いは未だ終わっていないことが判る。

 この作品が秀逸なのは、そんなテロとの闘いがいかに不毛かを描いている点である。誰かを始末すれば、その後釜が出てくる。終わりの見えない闘いである。最初は報復として要人を暗殺してきた5人のメンバーたち。報復が成功することにより、自分たちの身を危険にさらすことになるとは夢にも思わなかっただろう。一人、また一人とメンバーが暗殺されていくうちに、リーダーであるアヴィは恐怖を覚える。愛する祖国と家族のため任務を引受けたのだが、いつの間にか彼の心には猜疑心が首をもたげるようになる。これは報復と言う名の殺人ではないかと。自分の身や家族までも危険にさらしている状況にジレンマを覚える。その心の葛藤を見事に描写しているのである。

 歴史は繰り返されるというメッセージをこの作品を通して垣間見ルコとが出来る。現在も続くテロリストたちとの不毛な世界。真の平和は訪れないかもしれないという暗示なのかもしれない。一見の価値有りです。

オススメ度 ★★★★★ 歴史は繰り返される

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posted by Genken at 16:09| 兵庫 ☔| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画(ま行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月29日

ダニー・ザ・ドッグ



2005年6月公開

監督 ルイ・レテリエ
出演 ジェット・リー モーガン・フリーマン ボブ・ホプキンス

 幼い頃に誘拐され、悪徳高利貸しのもとで殺人マシーンとして育てられたダニー(J・リー)。彼は闘犬のように扱われ常に首輪をしている。首輪を外すと相手に獰猛に襲いかかり闘いにあけくれていた。感情をなくしてしまったダニー。唯一興味を示したのがピアノだった。そんな彼は、ある日、盲目のピアノ調律師サム(M・フリーマン)と出逢う。やがて、彼に助けられて交流を深めていくうちに、次第に人間らしい感情を取り戻していくのだが……。

 およそ人間らしい生活を送っていないダニー。幼少の頃から殺人マシーンとなるべく鍛えられ次第に感情をなくしてしまった。そんな彼を、サムは詮索もせずに、暖かく迎え入れる。徐々に人としての心を取り戻していく姿には観るものを魅了する。家族とは何かを教えたサム。それに答えるダニー。だが、その幸せも長くは続かなかった。またしても悪徳高利貸しの手に捕まり、以前のような暮らしに戻らされる。ただひとつだけ違ったのは、ダニーが感情を持ち自分の意志で行動することになったことだった。

 ジェット・リーの華麗なアクションも見物だが、人間の心を取り戻していくドラマは非情に見応えがある。特に母親に対する記憶が徐々に見え始めた時に大きな展開が待ち受けている。

 この作品が秀逸なのは、幼い頃に誘拐され殺人マシーンとして生きてきて感情を失ったダニーが、いかに人間としての感情を取り戻していくかを丁寧に描写しているところである。観るものを惹き付けて止まないのである。アクションシーンも目が離せないが、それは端にこの物語のアクセントにすぎない。

 本当に大切なのは、家族と言う絆であることを教えてくれる作品である。一見の価値有りです。

オススメ度 ★★★★★ 人としての感情を取り戻す姿に注目して下さい。

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posted by Genken at 08:52| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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