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2008年08月29日

ダニー・ザ・ドッグ



2005年6月公開

監督 ルイ・レテリエ
出演 ジェット・リー モーガン・フリーマン ボブ・ホプキンス

 幼い頃に誘拐され、悪徳高利貸しのもとで殺人マシーンとして育てられたダニー(J・リー)。彼は闘犬のように扱われ常に首輪をしている。首輪を外すと相手に獰猛に襲いかかり闘いにあけくれていた。感情をなくしてしまったダニー。唯一興味を示したのがピアノだった。そんな彼は、ある日、盲目のピアノ調律師サム(M・フリーマン)と出逢う。やがて、彼に助けられて交流を深めていくうちに、次第に人間らしい感情を取り戻していくのだが……。

 およそ人間らしい生活を送っていないダニー。幼少の頃から殺人マシーンとなるべく鍛えられ次第に感情をなくしてしまった。そんな彼を、サムは詮索もせずに、暖かく迎え入れる。徐々に人としての心を取り戻していく姿には観るものを魅了する。家族とは何かを教えたサム。それに答えるダニー。だが、その幸せも長くは続かなかった。またしても悪徳高利貸しの手に捕まり、以前のような暮らしに戻らされる。ただひとつだけ違ったのは、ダニーが感情を持ち自分の意志で行動することになったことだった。

 ジェット・リーの華麗なアクションも見物だが、人間の心を取り戻していくドラマは非情に見応えがある。特に母親に対する記憶が徐々に見え始めた時に大きな展開が待ち受けている。

 この作品が秀逸なのは、幼い頃に誘拐され殺人マシーンとして生きてきて感情を失ったダニーが、いかに人間としての感情を取り戻していくかを丁寧に描写しているところである。観るものを惹き付けて止まないのである。アクションシーンも目が離せないが、それは端にこの物語のアクセントにすぎない。

 本当に大切なのは、家族と言う絆であることを教えてくれる作品である。一見の価値有りです。

オススメ度 ★★★★★ 人としての感情を取り戻す姿に注目して下さい。

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2008年08月18日

電車男



2005年6月公開

監督 村上正典
出演 山田孝之 中谷美紀 国仲涼子

 一体この作品を何度観たことだろう。5回いやそれ以上か。数えるのも忘れるくらいに観ている。この作品の何が僕を惹き付けるのだろう。自分なりに考えてみた。観賞後のほんわかとした気持ちに包まれるからだろうか。それじゃ何故、ほんわかとなるのかを考えてみる。

 簡単にあらすじをいえば、ただのオタクの青年が酔っぱらいにからまれている女性(中谷美紀)を助ける。それから掲示板に相談することによって、電車男(山田孝之)が一歩一歩前進していく姿を描いた作品である。

 この原作とも言える2ちゃんねるの掲示板で書かれていたことに関して真実なのかそうでないのかは僕には関係ない。

 ただ、掲示板によって人と人との繋がりが垣間見えるところに、この作品の意義があると僕は考える。ただのオタクの青年が掲示板の住人たちとのやり取りにより人間は成長できるのだときづかされてしまう。

 それに、電車男が成長することにより、引きこもりの青年が外に出たり、家庭内別居している夫婦が元の鞘に納まったり、いつまでも失恋を引きずった女性が、吹っ切れたりという側面が描かれているからこそ、この作品の奥深さを感じる。

 人は人によって支えられ生きている。ネットと言う仮想現実の世界でも同じように勇気をもらったり、背中をおしてくれたりするものである。現実世界でくたびれている僕には勇気を与えてくれたり、背中を後押ししてくれる作品となっている。

 世の中にはいろんな形での出会いがあるものだ。その出会いを大切にしていきたいものである。そんなことを感じさせてくれる作品である。未見の方はもちろん、一度観た方も手に取って欲しい作品である。

オススメ度 ★★★★★ 人と人との縁は神秘的なものである

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2008年08月08日

ディック&ジェーン



2005年12月公開

監督 ディーン・パリソット
出演 ジム・キャリー ティア・レオーニ アレック・ボールドウィン

 ある日突然会社が倒産してしまったら。家のローンや車のローンなどさまざまな負債を抱えることになる。貯金を切り崩していってもいつかは破綻が訪れる。この作品はそんな悲喜こもごもを描いた作品である。

 IT企業ではたらくディック(J・キャリー)は順風満帆に仕事をこなしていく、妻ジェーン(T・レオーニ)と息子ビルとともに3人で幸せな毎日を送っていた。マイホームも手に入れ、部長への昇進も決まって、まさに幸せを絵に書いたような人生を送る。しかし、そんな幸せも長くは続かなかった。会社は突然倒産してしまう。思い詰めたディックとジェーンはコンビニを手始めに強盗を決行する。もともと勤勉な彼らは、犯行を重ねるごとに腕を上げていき、その手口も洗練されていくのだった。

 この作品は、ジョージ・シーガルとジェーン・フォンダの共演で77年に製作された「おかしな泥棒ディック&ジェーン」を、ジム・キャリーとティア・レオーニでリメイクした痛快コメディとなっている。

 コメディ作品だが、個人的には笑えない心境だった。現在の僕は無職。面接に行くものの落とされてばかり。そんな日々が続き、大切にしていたDVDや本、書籍などを売り、生活の足しにしていた。ディックとジェーンも売れるものは売り、子供が楽しみにしているTVまでも売ってしまう。とうとう売るものもなくなり、明日までに家のローンを支払わないと家を追い出されてしまう。そんな状況も僕は経験していたからだ。

 個人的な感情はさておき、見所は、多くの失業者を出しながら、トップである社長(A・ボールドウィン)は自ら極秘裏に自社株の売却をしてただ一人巨万の富を得る。そんな元社長に用意周到な復讐計画を立てるところである。最後の最後で見事な手さばきで復讐を果たすところは痛快である。

 ただ、先述したとおり強盗になるまでの過程が僕の歩んできた人生とオーバーラップするところがあるので、観ていて身につまされるほど痛かった。その分、笑えない作品となった。まあ、基本的には楽しめる作品なので、時間があれば観ても良い作品と言える。

オススメ度 ★★☆☆☆ 観ていて身につまされる作品でした

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2008年07月19日

東京タワー オカンとボクと時々オトン



2007年4月公開

監督 松岡錠司
出演 オダギリジョー 樹木希林 内田也哉子

 親孝行したいときには親はいない。良くいわれる言葉だ。耳が痛い言葉でもある。というのも自分自身が37歳にもなって未だ親孝行出来ず親不孝ばかりしている。そんな僕はこの作品の仲に出てくるボク(オダギリジョー)に感情移入してしまった。若い頃の僕とボクまるで一緒である。僕は大学は出ていないが、社会人として働いていたとはいうもののボクと同じようにお金の無心を迫っていた。唯一違う点は僕は堕落していく一方で反対にボクは自堕落な生活から這い上がり、オカン(樹木希林)を東京に呼び寄せて見事に親孝行しているところだ。

 1960年代、オトン(小林薫)に愛想を尽かしたオカン(内田也哉子)は幼いボクを連れて、実家に戻る。妹の小料理屋を手伝いながら女手一つでボクを育てる。15歳になったボクは大分にある美術学校に入学して下宿生活を送る。自由気ままに高校生活を送りながら、東京の大学へ進学することを夢見るようになっていった。時は流れ1980年代、ボクは念願の東京へ美大生としてやってくる。しかし、仕送りしてくれるオカンに申し訳なく思いながらも学校もろくに行かずに自堕落な生活を送っていた。退学も考えたボクだがオカンの強い願いもあり、何とか留年して卒業することが出来た。卒業してからも相も変わらず自堕落な生活を送るボク。

 この作品はリリー・フランキー原作の自伝小説「東京タワーオカンとボクと時々オトン」を映画化したものである。原作は空前のベストセラーとなっているが、僕はまだ未読。昭和の古き良き時代から現代まで、上手く織り交ぜながら物語は進んでいく。

 自堕落な生活に終止符を打ち仕事に精を出すボク。仕事も順調に進みだし、新しい恋人もでき追い風に乗るかのようにどんどんと人生が上手く行きだす。ガンに冒されたオカンを東京に呼び二人で暮らせるまでとなる。オカンの手料理は友達にも評判よく、二人暮らしなのにお米を五合炊くほどまでとなる。そんな楽しい時間も束の間であった。ガンの状態が悪いため入院する。手術が出来ないため抗がん剤の治療にあたるのだが、オカンの苦しむ姿を壮絶に描いているのが印象的だ。

 物語全編を通しても中だるみもない。じわじわとこみ上げてくるものがこの作品にはある。最後の最後まで息子を心配するオカン。親とはそういうものかもしれない。実家とは反りが合っていない僕ですら、冒頭で述べたように親孝行をしなければならないと考えさせられた作品であった。いつかは、リリー・フランキー氏のように、親孝行をしてみたいものである。

オススメ度 ★★★★★ あなたは親孝行できていますか? 

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2008年07月14日

地下鉄(メトロ)に乗って



2006年10月公開

監督 篠原哲雄
出演 堤真一 岡本綾 常磐貴子

 どの家庭でも大なり小なり父親と息子の確執はあるものだ。第二次成長期にはいり、自我が芽生えていけば必然と自分の価値観と父親が押し付けてくる価値観に相違が生じ衝突する。主人公の長谷部信次(堤真一)も父親との確執を抱えていた。

 長谷部は父親を忌み嫌い、高校を卒業してから母がたの姓を名乗っている。そんな長谷部も43歳の衣料品会社の営業マンとして忙しく働いていた。ある日、父が倒れたという連絡を受ける。高校を卒業していらい父親とは一度も会っていなかった。くしくも、この日は若くして亡くなった兄の命日でもあった。そんなことを考えながらいつもどおりに会社から帰ろうとして、地下鉄をおりて駅の階段を上がると、そこはオリンピック開催に湧く昭和39年の東京だった。突如として現れた光景をしばらく理解出来ずにいる信次。やがて自分がタイムスリップしたと夢とも現実とも信じがたい出来事に戸惑う。何度かタイムスリップを体験しているうちに、恋人のみち子(岡本綾)とともに過去へと戻る。そこで目にした光景は若き父(大沢たかお)とその恋人お時(常磐貴子)の姿であった。時空を超える旅を続けるうちに明らかにされていく、父親の真実の姿。そして信次とみち子との間に隠された驚愕の真実。それは、あまりにも切なくて悲しい運命だった……。

 見所は、どうして信次だけでなくみち子もタイムスリップの体験をしたのかというところである。現実に起こっているんだということを追認識させるためだけのものではないところがいい。信次とみち子の不思議な結びつきを感じ取ってもらえたらこの作品の面白さが増す。

 冒頭でも述べた通り、父親と息子の確執は、どの家族においても大なり小なりあるものである。当然、僕にも父親とは埋められないほどの溝があり確執もある。そんな複雑な思いを抱きながらこの作品をみて、今後、父親とはどう接していけばいいのか考えさせられてしまう。何せ、個人的なことではあるけれども、父親からは「お前には実家がないと思え」と言われたのである。僕にも息子がいるが死んでもそういうった暴言は吐かないし、吐きたくない。

 この作品を通して、もう一度家族との関係を考えなおさなければならないと教えられた作品でもあった。冷えきった家族、父親と息子のみならず、母親と娘に横たわった深い溝をお持ちの方には観てもらいたい作品である。

オススメ度 ★★★☆☆ 信次とみち子の不思議な関係に注目して下さい

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2008年07月11日

父親たちの星条旗



2006年10月公開

監督 クリント・イーストウッド
出演 ライアン・フィリップ ジェイミー・ブラット アダム・ビーチ

 写真というものはある瞬間を切り取ったものである。その写真が意味するものは、見る人によってずいぶんと印象が違うものである。その印象を上手く逆手に取り国益に繋げようとする政治家たち。そこに写ってあるのは、擂鉢山に星条旗を掲げる6名の兵士を写した有名な戦争写真。長引く戦争によって資金難になり、何とか資金を調達しようとする政治家。その政治家によって硫黄島から無事に帰還してきた、ドク、アイラ、レイニー。気がつけば3人は国家の英雄として迎えられていた。

 そんな事実に戸惑いながらも、3人は国債を得るためにキャンペーンにかり出される。本当の英雄たちは硫黄島で息絶えたものたちなのに。そんな思いを胸に秘めながらも、そんなことはおかまい無しにどんどんと英雄として祭り上げられるのであった。まさに作られた英雄である。自分たちが何のために戦ったのかすら見失いそうになりながらも、ある者は酒に溺れ、ある者は、それを宿命と受け止めた。

 戦争によって傷ついた兵士の心を丁寧に描きつつ、戦争がもたらした悲劇を圧倒的な臨場感とともに描いている。それとは対称的に帰国後の彼らが政府から受けた扱い。それがどんなに若者を傷つけたかを静かに全編を通してバランス良く丁寧に描いているのも秀逸だ。観る者をくぎづけにする魅力を持っている。

 この作品は硫黄島での戦いをアメリカ側の視点で描かれている。2部構成となっており、逆に日本側からの視点で描いた作品「硫黄島からの手紙」がある。この作品を観ると必ず日本側からの視点で描いた作品「硫黄島からの手紙」を観たくなるのは必須だ。戦争がもたらす一面を多面的に描いた作品であり、非常に良質でオススメの作品です。

オススメ度 ★★★★★ 英雄に祭り上げられた若者の悲壮を味わって下さい

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2008年01月02日

タブロイド



2006年1月公開

監督 セバスチャン・コルデロ
出演 ジョン・レグイザモ レオノール・ワトリング ダミアン・アルカザール

 人は過ちを犯すことがある。僕も今まで生きてきて数々の過ちを犯してきた。何故過ちを犯すのか?それは、ひとえに人間の持っている二面性に端を発しているからではないか?そこにマスメディアからの情報を鵜呑みにしてしまうと、余計に危険である。何故危険なのか?それはマスメディアが孕む危険性を感じてしまうのである。その上、僕を含めて多くの人はTVから与えられる情報というのは頭からこの情報を信じてしまいがちである。

 さて、この物語は人間の持っている二面性とマスメディアが孕む危険性に鋭くメスを入れている。あらすじはというと、人気TVレボーターのマノロ(J・レグイザモ)はマイアミに拠点を置くラテン系アメリカ人向けのタブロイド番組に出演している。その彼と番組プロデューサーのマリサ(R・ワトリング)の二人は、子供ばかりを狙う連続殺人事件の犯人とされる”モンスター”を取材するために、犠牲者のいるエクアドルへとやって来た。そして被害者の子供の葬儀を取材中に彼らは偶然にも、”モンスター”の犠牲者の兄が急に飛び出して車にひかれる現場に居合わせる。運転していたのは真面目な聖書販売員のピニシオ(D・アルカザール)だった。彼は被害者の父親や周囲にいた群衆たちは興奮してピニシオは集団リンチに遭い、警察の手によって逮捕収監されてしまう。翌日、留置場を訪れたマノロはピニシオと接見する。ピニシオはマノロに番組の力で冤罪を晴らして欲しいと懇願する。その見返りとして連続殺人鬼”モンスター”に関する極秘の情報を提供すると、申し出るのだが……

 この作品が秀逸なのは、色々な視点で見られることである。というのも、それぞれの視点で見ると、それこそ、違った作品に見えるのである。例えば、マノロの立場で見てしまうと、マスメディアが孕んでいる危険性。この作品の場合は、スクープ欲しさに突き進み、最後にはマノロは抜き差しならない状態である。一方、ピニシオの視点で見れば、どれほどマスメディアの影響力を知っていてそれを利用としているのが見え隠れする。それ以上に彼の二面性も誰しもが大小の差こそあれ、大抵の人が持っているものである。だからこそ、ピニシオの視点でみれば、そのところを踏まえてみるとまた違った作品になるのである。

 僕にとっては想い出深い作品に巡り会えたと感じてしまう。何度も見たい作品がまたひとつ増えてうれしい。いずれにしてもオススメな作品です。

オススメ度 ★★★★★ 人間のもつ二面性、マスメディアの危険性を感じて下さい。

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2007年09月10日

デジャヴ



2007年3月公開

監督 トニー・スコット
出演 デンゼル・ワシントン ポーラ・パットン ヴァル・キルマー

 DEJAVU(デジャヴ)辞書で意味を調べてみる。既視体験、経験のないことを既に体験したと感じる錯覚。例えば、見知らぬ土地にいった際に何となく懐かしさを覚えるといったところだろうか。この作品では主人公のダグ(D・ワシントン)がデジャヴを感じたことから物語りが進んでいく。

 500人以上もの犠牲者を出した凄惨なフェリー爆破事件が発生する。ATF捜査官ダグは、事件直後に遺体が発見された女性クレア(P・パットン)を見た瞬間に強烈なデジャヴを感じることに。ダグは的確な捜査能力を買われFBIの特別捜査班の一員として捜査することに。そこにあったのは政府が極秘裏に開発した”タイムウインドウ”と呼ばれる装置を見せられる。その装置とは過去の特定のエリアを自由にみることが出来る驚愕の監視システムであった。しかしその装置には現在から「4日と6時間前」の映像をリアルタイムで再生することしか出来ないという弱点があった。ダグはその装置を使い被害者のクレアの自宅を映し出し、4日と6時間前の生きていた彼女を目にする。果たして彼はその装置を使いすでに起きてしまった爆破事件を防ぐことが出来るのだろうか……。

 見所はタイムウインドウという驚くべき監視システムである。衛生と特殊カメラによって特定の内部まで監視できるリアルさには舌を巻いてしまう。タイトルどおり経験のないことを既に体験したと感じる錯覚。それはまるでジグゾーパズルのようにバラバラになったピースがひとつにまとまっていく感覚を覚える。そしてすべてのピースがおさまったときに感じる爽快感は何とも言えないのである。デンゼル・ワシントンの圧倒的な存在感。ヒロイン役に抜擢されたポーラ・パットンの演技も見逃せない。ヴァル・キルマーの存在感も頼もしいかぎりである。個人的には何度も見たい作品のひとつとなった作品である。

オススメ度 ★★★★★ デジャヴ、それはとても不思議な世界

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2007年07月19日

出口のない海



2006年

監督 佐々部清
出演 市川海老蔵 伊勢谷友介 上野樹理

 僕がまだ小学生だったころ社会の授業でこんな宿題が出た。それは太平洋戦争について親にどんな経験をしたのかというものであった。僕の両親はともに昭和16年生まれだから集団疎開やら防空壕などの話を聞いた記憶が未だに鮮明に残っている。その宿題が出された授業のときに特攻隊や人間魚雷の存在があったんだということも知った。終戦間近には零戦に片道分だけの燃料を入れて特攻をしたり、人が魚雷のなかに入り特攻していったということを聞いて、幼かった僕は恐怖を感じたのを覚えている。戦争を知らない世代、つまり僕が親になってから子供に戦争について教えることをしていないのである。戦後の貧しかった時代についても親から聞いてもピンとこなかったのが正直な感想である。しかし、戦争を扱った映画を鑑賞するたびに思うのが社会がどれほど変わったのかを意識させられる。食べることに不自由せずにあまつさえ好き嫌いを言いながらお腹が一杯になったといい残してしまう。コンビニ弁当でも賞味期限が過ぎれば破棄される現状。反対に賞味期限が過ぎた食料を再利用したりと矛盾だらけの世界に様変わりしている。大人となった僕たちは大抵は自分のことを最優先にしてあまり他人のことは考えない世の中になったりしている。今僕たちが住んでいる世界が、戦時中にお国のためといいながら死んでいった若者たちが望んでいた世界なのだろうか。この出口のない海をみながら思わず考えてしまったことである。

 時代は太平洋戦争の終戦間近で敗色が濃厚になっていたとき、海軍は戦況を覆すために最後の秘密兵器として”回天”を開発する。回天とは定員1名で脱出装置なしの小型潜水艦。しかも大量の爆薬を搭載し前進しか出来ない代物である。そこに乗り込み自ら操縦して敵艦への自爆攻撃を仕掛けるというものである。物語は1隻の潜水艦に極秘任務(回天搭乗)を帯びた4人の若者が乗り込んでいた。その中の一人市川海老蔵扮する並木浩二の視点で丁寧に描かれている作品となっている。

 自爆攻撃をかける若者の微妙に揺れる心理について描いているのである。お偉方が考えているようなお国のためじゃなく、身近な家族であったり恋人のことを考えていたりするのである。甲子園の優勝投手である並木浩二は大学進学後に肩を痛めてしまう。それでも野球への情熱は衰えることはなかった。だが折しも時代は戦争へと向かっていようとしていた。そんな時代の風潮に翻弄されながら、並木浩二は自ら海軍へと志願し回天の極秘任務まで同様に志願する。この物語はそういった並木浩二の回想シーンを随所に散りばめ、彼の微妙な心理の揺れを感じさせられるような創りになっている。

 激しい戦闘シーンもなければ、お国のためにといった戦争を美化することもない。ただ淡々と並木浩二の視点で描かれているので派手な作品を期待していた人は少々肩すかしをくらうかもしれないが、冒頭にも述べたように若くして死んでいった若者たちが望んでいた世界が今の社会なのだろうか。そこを焦点にして見ると秀逸な作品に仕上がっていると僕は考える。最後に劇中での並木浩二が後世に”回天”といった人間魚雷があったということを伝えるために僕は死ぬんだという言葉がこの作品を読み解く上で重要なキーワードであると僕は考えている。

オススメ度 ★★★☆☆ 戦時中に考えていた平和とは今の世なのだろうか?

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2006年10月31日

DEATH NOTE デスノート前編



2006年 6月公開

監督 金子修介
出演 藤原竜也(夜神月) 松山ケンイチ(L/竜崎) 鹿賀丈史(夜神総一郎)

 古来より、独裁者・暴君・専制君主といった権力者たちには、程度の差こそあれ共通の力を持っていた。その力とは、彼らの思惑ひとつで支配下にいる人々を、生かす・殺す・与え・奪うといった生殺与奪の力を持っている点である。

 この作品は、その生殺与奪の力を与えてくれる「DEATH NOTE」という蠱惑的なノートの存在を抜きにしては語れない物語である。

 かねてから法の力に限界を感じていた月(藤原竜也)。ふとしたことから「DEATH NOTE」を拾う。そのノートにはこう書かれていた。「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」と。月は半信半疑ながらもためしに誘拐殺人犯の名前を書き込んでみると実際にその犯人は死亡したのであった。
 
 このノートが本物だと確信した月は「犯罪のない理想の世界」いわば桃源郷を創ろうと目指す。そこで、法の網をくぐり抜けた罪人たちを月は「DEATH NOTE」の力を利用して次々に殺していくのであった。

 やがて世界各国で犯罪者の不審死が相次警察は連続殺人事件として捜査を開始する。そこで、インターポールも警察庁に数々の難事件を解決してきた謎の名探偵L(松山ケンイチ)を送り込み、本格的に事件解決へと動き出すのだが……

 この作品で見所といえば、言うまでもなく月とL、追うものと追われるものの知力を尽くした息詰まる攻防である。(映画より原作のほうが緻密に描かれてはいる)

 ここでは、月とLの攻防もさることながら、この作品に描かれている背景について自分なりに考えてみることにする。

 それは、人生は思い通り(計算通り)にいかないということである。

 生殺与奪の力を得た月にしても同様である。名前を書いただけで相手を殺せる「DEATH NOTE」を持っていたとしてもだ。最初は純粋な動機ともいえる「犯罪のない理想の世界」を目指していたものの、捜査の手が自分に及びそうになると、犯罪者だけでなく、FBI捜査官にまで手をかけたことにより、月のハードルが下げられと言える。

というのも、この行為により、月の大義名分であった「犯罪のない理想の社会」の実現のために犯罪者を殺すという正当性はもろくも崩れさったのである。いくら、崇高な理念や思想を持っていたとしても、それを脅かす存在があらわれれば自己保身を図ってしまうのが、人間の哀しい性というものであろう。

 と同時に、生殺与奪の力がもつ蠱惑的とも魔性的ともいえる魅力と言えば、この世で感じられる快楽の中で一番なのだろう。もし、自分にも生殺与奪の力を与えられたとしたら、自分の思惑ひとつで人々を支配(コントロール)出来ると考えただけで、背徳的ではあるが魅力を感じずにはいられない。

 ただ、歴史でも証明されているように、そういった権力者たちの栄華は長くは続かないのである。支配下におかれている人々の不満が臨界点に達したときに起こる革命。また、この作品で描かれているように、Lのような天才によって小さなほころびが生じさせられ、そのほころびを取りつくろうとすればするほど、ほころびが次々に出てきてしまうといった具合に。

 このように、生殺与奪の力をもってしてでも思い通り(計算通り)に運ばないというのは、意外と救いになるのではないだろうか?

 まるでスケールはちがうが、例えば、会社組織でもそこそこの地位を確保し、なお且つ人事について影響力を持っているイヤな上司に「ワシの胸三寸で、君の処遇なんかは決まるんだよ。

 だまってワシの言う通りにしとけば悪いようにはしないから」と禿げあがった頭に、脂ぎった顔で言われたとしても、ムカムカするだけなので、胸の中で「お前の思い通りにはならないんだよ!」と考えればちょっとはスッキリするかもしれないし、Lのように自分の知力を尽くせば何か妙案が浮かぶかもしれない。

 歴史は繰り返されるのである。生殺与奪の力に酔いしれるものは、自分の足元すらおぼつかない状態になる。そこが狙いめといったところか。

 こんな感じでシニカルに観ても、この「DEATH NOTE」は面白いのである。11月3日に後編が公開されるということなので、前編では描写が少なかった月とLとの対決、原作とは違う結末を用意しているということなので、楽しみである。

オススメ度 ★★★★☆ あなたなら「DEATH NOTE」どのように使いますか?

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2006年09月29日

トゥルーマン・ショー



1998年

監督 ピーター・ウィアー
出演 ジム・キャリー
   エド・ハリス
   ローラー・リニー

〜離れ小島のシーヘブンで生まれ育ったトゥルーマン。彼は生まれてから一度も島から出たことがない。実はシーヘブンはTVのセットになっていた。しかも、彼の人生は隠しカメラによって生まれた時から24時間放映されており、「トゥルーマン・ショー」として世界中に放映されていた。〜

自分の人生が知らない間に演出され、しかも他人に見られていたとしたら……
そんなことを考えると、本当にひっくり返るほどショックな出来事であるかもしれない。それに加え、他人に自分が弛緩しきっている姿を見られていると想像するだけで恥ずかしい気持ちでイッパイになるだろう。

ただ、逆の立場になるとどうだろう?
もし、他人の生活を24時間見られるとしたら悪趣味ではあるものの、惹き付けられないだろうか?

このような荒唐無稽ともいえる物語を途中で破綻させることなく、エンターテイメント作品として最期まで楽しませてくれたのは、脚本だけでなく、監督の演出やジム・キャリーの演技が素晴らしかったからと言える。

しかも、秀逸なのは、ただのコメディ作品としてだけで終わらせていない点にある。
それは、エンターテイメントという名の下に、メディア側が抱えている問題点を見事に浮き彫りにさせている。

TVや映画を観ている時に、このような感情を抱いたことはないだろうか?

「もっと面白いものを……」
「もっと楽しいものを……」

という際限もないワガママなわれわれ視聴者側の需要に呼応するかのように、メディア側も過剰な演出や過激な方向へ走ってしまうような形で供給している側面があるというのを、この作品では見事に示唆しているのである。

情報社会とも言える現代。昔よりも、視聴者側の欲望や欲求に対して、メディア側も直に接することが多いだろう。
視聴者の期待に応えようとするあまり、歪みが生じて、この映画に似たような作品が近い将来、創られる可能性があるのではないだろうか?

このように、際限なく求めるだけではなくわれわれ視聴者も、メディアとの関わり合いを考え直す時期にきているかもしれない。

ラストシーンも良く傑作です。

オススメ度 ★★★★★ もしあなたの人生がフィクションだったら……

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2006年09月24日

タクシードライバー



1976年

監督 マーティン・スコセッシュ
出演 ロバート・デ・ニーロ(トラヴィス)
   シビル・シェパード(ベッツィー)
   ジョディ・フォスター(アイリス)

〜心のうちに孤独を感じ、社会の不浄さに苛立ちを隠せないトラヴィス。そのため、うまく他人と接することが出来ずにいる。
そんな時、トラヴィスは大統領候補の選挙事務所につとめるベッツィーに心惹かれる。何とか親しくなりデートに行くものの、彼女と一緒にポルノ映画を観ようとしてふられてしまう。絶望を感じたトラヴィスの頭の中に、ある計画が持ち上がっていくのであった……〜

この作品が持っている雰囲気。それを一言で表現するならば、「混沌とした時代にひそんでいる狂気」と言えるだろう。

主人公が抱える心の闇。癒されることのない孤独を感じ、何の変哲もない無為な毎日を過ごすことによって、不満がつのっていく。やがてその不満が増幅し怒りをともない、徐々に歪んでいく彼の価値観や正義感。

このような感情、程度の差こそあれ、一度は感じたことはないだろうか?

自分を振り返ってみると、やっぱり感じることはある。

例えば、他人との距離感がうまくとれずに、自分の中に引きこもってしまったり…。
あるいは、自分が理想とする環境に対してあまりにもかけ離れてしまった現実。
その現実を直視することなく、全ての責任を、他人や社会に責任転嫁をしてしまうことってないだろうか?

「悪いのは自分じゃなくてアイツだ!」
「こうなったのもオレのせいじゃなく、世の中が欺瞞だらけだからだ!」

まことしやかに自分にささやいている無数の甘い言葉。

自分の中で怒りを覚えたり、自分を憐れんだりする感情。それをどうして良いのかわからずに持て余してしまう。
そういった感情の変化。最初はさざ波ていどだったものが、いつの間にか、増幅され臨界点ギリギリの所まで行ってしまう。

自分が自分でいられなくなるような落ち着きのない状態。

全ての人がそういった精神状態におちいる訳でもないだろう。
ただ、そういった自分が自分でいられなくなる落ち着きのない状態が、社会全体に蔓延していったら……。

この作品では、そういった落ち着きのなさや、犯罪が多発する危うい世相を、ひとりの怒れる男の視点により見事に描かれている。

公開されてから30年も経過しているのだが、決して色褪せることなく見れるというのは、やはり今の時代でも、「世界は混沌として狂気がひそんでいる」からではないだろうか?

オススメ度 ★★★★★ 歪んでいるのは世界かそれとも自分なのか?

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2006年06月21日

ディアボロス



1998年

監督 テイラー・ハックフォード
出演 キアヌ・リーヴス(ケヴィン)
   アル・パチーノ(ミルトン)
   シャーリーズ・セロン(メアリー)

〜フロリダの青年弁護士ケヴィンは、法廷での無敗記録を更新し続けていた。そんなケヴィンの才能に目をつけたのが、NYで法律事務所を経営しているミルトンであった。破格の条件によってNYのミルトンの事務所で働くことになったケヴィン。
ところが、ケヴィンが担当する事件の裁判中に検事補が突然倒れるなど、奇妙な事件が続発する。何と、それらはすべてミルトンの仕業によるものであった。そこでミルトンは自分が悪魔であることをケビンに告白、ケビンは必至に抵抗を試みるのだが…〜

この作品においては、悪魔が物語を盛り上げるためだけのアイテムとして扱われている。そのため、悪魔祓いといった要素は一切ない。

ただ、この作品を読み解くにあたって虚栄心という言葉が重要となってくる。

人間誰しもが持っている虚栄心。大抵の人は今より良い暮らしを望んでいる。
例えば、自分が持っていないものを、他人が持っていたりすると、うらやんだり嫉妬という感情が生まれる。

あるいは、人によっては、高級車に高価なブランド品、住むところは億ションとよばれる、高級マンションや高級住宅。それらステータスシンボルを手に入れることに血眼になる。

贅沢品ばかりに目を奪われ、物事の本質を見失ってしまった虚栄心に操られた人間は、贅沢品やステータスシンボルを手に入れるため手段を選ばない悪魔のような存在にさえなりうる。

ある程度の欲望は、自己を高めるための必要な要素となりうるが、我を忘れてしまう程の欲望は、自己を傷つけるだけでなく他人まで不幸にしてしまうのである。

この作品のラストで語られるセリフ「虚栄心は人を惑わす」。

このセリフにも表されるように、虚栄心に惑わされることなく、また、他人からどう見られるか気にするよりも、自分の足元をきっちりと見ながら誠実に生きていきたいものである。

オススメ度 ★★★☆☆ 虚栄心は人を惑わすもの也

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2006年04月22日

チャーリーとチョコレート工場



2005年

監督 ティム・バートン
出演 ジョニー・デップ(ウィリー・ウォンカ)
   フレディ・ハイモア(チャーリー・バケット)
   ディープ・ロイ(ウンパ・ルンパ)

〜世界一おいしいチョコレートをつくる工場主のウォンカ氏(J・デップ)。彼は、15年前、秘密にしていたレシピをスパイされて以来、人間不信となる。そのため、当時の従業員を全員解雇してしまう。それ以来、彼の工場には誰一人出入りすることは、許されなかった。
ところが、ある日、ウォンカ氏は全商品のうち5枚だけに入れた「ゴールデンチケット」を当てた人にだけ、特別に工場見学を許可するとの声明を全世界に向けて発表した。
この発表によって、全世界の子供たちはもとより、大人たちも巻き込んで大騒動となり…。
さまざまな駆け引き、計算や、幸運により、やっと「ゴールデンチケット」を手に入れた5人の子供たち。
待ちに待った、工場見学当日。それぞれの思惑や期待に胸を膨らませ、全世界が注目するなか、ついに、15年ぶりに工場の重い扉が開く…。〜

原作は、ロアルド・ダールの世界的ロングセラー児童書『チョコレート工場の秘密』を、ティム・バートン監督が指揮をとり、出来るだけ原作に忠実に仕上げた映画である。

やはり、見所は、チョコレート工場の中に一足入った途端に、誰もが、幼少の頃に憧れたお菓子の国を連想させるような、幻想的で胸を躍らせる見事な景色が目の前に広がっていく。
しかも、随所にコミカルな、ウンパ・ルンパの歌や踊りにあわせて、子供たちが一人、また一人と、さんざんな目にあっていく。そんな、毒気のある笑いが、散りばめられている所である。

そういった、毒気のある、皮肉な笑いを堪能していると、ふと、どこか現在の歪んだ社会が見えてきたりする。

それは、劇中で描かれている、極端とも言える子供たちの性格に起因している。

オイシイ食べ物には目がなく、我慢がきかなかったり、欲しいものがあれば、手段は選ばず必ず手に入れようとする。あるいは、何でも一番でなければ、ダメだという価値観をもっていたり、科学とデータのみを信じている、それぞれの子供たち。

こうして描かれている子供たちの姿を通して見えてくるのは、他人より、少しでも良いから、オイシイ物を食べたい、お金さえあれば…、優れていたい、知識や計算高さが全てという、大人の姿が浮き彫りになる。

常に他人と比較して、優れている面があると思い込みながら、優越感を味わいたいという歪んだ価値観。そこには、他人との関係は競争だけであり、共存という概念は存在しない世界。
その結果、現代は、ストレスが蔓延し疲弊しきった社会となっている。

これからは、競い合うのは他人ではなく、過去の自分と対峙してみてはいかがだろうか?

オススメ度 ★★★★☆ 他人と比較するより、過去の自分と比較すること!

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2005年12月11日

閉ざされた森



2003年

監督 ジョン・マクティアナン
出演 ジョン・トラヴォルタ(トム・ハーディ)
   コニー・ニールセン(ジェリー・オズボーン大尉)
   サミュエル・L・ジャクソン(ネイサン・ウエスト軍曹)

〜嵐の中、消息を絶ったレンジャー隊員たち。わずかに救助されたのは7名のうち、2名でしかも、ひとりは重傷を負っている。
事の真相を探るために、スタイルズ大佐(ティム・ディリー)は、元レンジャー隊員で、尋問を得意とするトム・ハーディ(J・トラボルタ)を呼び、ジェリー大尉とともに事件の解明を命じることに。〜

この作品は、映画の紹介で、意外な結末を迎えるといった形容さえ超えた仕上がりとなっている、軍事ミステリー作品となっている。

嵐のなか、ジャングルで実弾を使った訓練を行っていた米軍のレンジャー隊員7名。
訓練開始から17時間後、数時間前から無線が繋がらず捜索のために救助隊が派遣され、3名の生存者を発見するも、何と味方同士で撃ち合っていた。そして、救助隊員たちの前で1名が射殺される。結局、無事に保護できたのは、2名で、うち1名は重傷者であった。ウエスト隊長(S・L・ジャクソン)を含め残る4名は、依然不明のままであった。

「何故、味方同士で撃ち合ったのか?」「4名の安否は?」

この二つの疑問を軸に、生存者から事情を聞きだすトム・ハーディーとジェリー大尉。
生存者それぞれの証言を照らし合わせるも、浮かび上がる数々の矛盾。
何が真実で、嘘なのか?
全てが判明したと誰もが安堵した時に、浮かび上がるひとつの謎・・・。
その謎を解いたときに、訪れる衝撃の結末!!

生存者それぞれの証言を拾いながら、矛盾を取り除いていき、ひとつの全体像を作り上げていくといった物語の展開は、非常に見応えがあります。ただ、この作品を観終わったときに、この結末を受け入れるか否かにより、大きく評価が分かれる所でしょう。個人的には、好きな作品のひとつに入ります。

オススメ度 ★★★☆☆ 衝撃の結末といった形容を超えた作品です。

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2005年12月09日

ツイステッド



2004年

監督 フィリップ・カウマン
出演 アシュレイ・ジャッド(ジェシカ)
   サミュエル・L・ジャクソン(ミルズ)
   アンディ・ガルシア(マイク)

〜念願のサンフランシスコ市警の殺人課の刑事となったジェシカ(A・ジャッド)。晴れて殺人課の刑事となったジェシカに初めての事件を担当することになるが・・・。
何と被害者は、彼女と関係を持った人物であり、数日後、同様の手口で殺人事件が起こり、次の被害者も、彼女と関係を持った人物であった。しかも、事件当夜の記憶がないジェシカ。手掛かりを探るも、見つかるのは自分の痕跡だけ・・・。
果たして、犯人は彼女なのか?それとも・・・〜

この映画は、猟奇連続殺人事件を担当する女性捜査官が、「犯人は自分?」という混乱した状況に追い込まれていく女性捜査官の姿を描いていくサスペンス・ミステリー作品といえる。

この映画の見所は、アシュレイ・ジャッド演じるジェシカの存在である。

彼女は、幼少期のトラウマや過剰なストレスにより、毎夜酒におぼれたり、バーで男を漁るといった、自堕落な私生活を送る一方で、そんな自分を変えようとカウンセリングに通い続ける。
捜査官としての実力は優秀でありながらも、彼女の存在をねたむ同僚の陰口にも負けずに、念願の殺人課の刑事として昇格する。
こういった複雑な事情を抱えているので、彼女が同僚のマイク(A・ガルシア)とともに、捜査を開始するものの、犯人につながる手掛かりは、全て彼女自身の痕跡だけである・・・。

こういった複雑な事情を抱える不安定なジェシカの存在を十分に描き出すことにより、「犯人は自分?」といった、一見複雑な設定ともいえる物語を分かりやすくしてくれているのである。

それと、脇を固めるのは、サミュエル・L・ジャクソンや、アンディ・ガルシアといった役者であり、また彼らの演技も素晴らしいですよ!

辛口のミステリー・ファンにとっては、物足りなさを感じる作品となっていますが、ジェシカも含め、登場する人物が全て疑わしくみえるように、演出もしてあるので個人的には好きな作品のひとつに入ります。

オススメ度 ★★★☆☆ このような映画は深読みは禁物です!

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2005年11月27日

12モンキーズ



1996年

監督 テリー・ギリアム
出演 ブルース・ウィリス(ジェームズ・コール)
   マデリーン・ストー(キャサリン/精神科医)
   ブラッド・ピット(ジェフリー)

〜21世紀初頭。細菌で汚染された地上では、新鮮な空気を吸うことさえできずに、人類は、地下での生活を送ることを余儀なくされていた。
原因は、1996年に細菌が何者かの手によりばらまかれ、人類の約99%が死滅することとなる。科学者たちは、“12モンキーズ”という謎の言葉ひとつを手掛かりに、囚人ジェームズ・コール(B・ウィリス)を、細菌の確保と真相解明を命じ、1996年に送り込んだのだが・・・〜

この映画は、クリス・マイケルの短編映画「ラ・ジュテ」(62)を原案に、テリー・ギリアムが長編映画化し、時空を使ったSF作品に仕上げたものである。

劇中では、時間軸を複雑に交錯させることにより、主人公ジェフリーの視点で描いているため、ちょっと油断してしまうと、頭の中が混乱してしまう物語の展開のため、息が抜けない作品となっている。

過去の断片的なさまざまな情報を集めていき、何とかつなぎ合わせてひとつの結論へと導き出す展開は、まるで、バラバラになったピースをまとめてひとつの絵に仕上げるジグソーパズルであり、なかなか進まない展開に、軽い苛立ちを覚えながらも、必死に物語の展開に喰らいついて観た記憶が残っています。

脚本も素晴らしく、この複雑な物語を上手に映像化した監督の手腕もよく、主演のブルース・ウィリスやマデリーン・ストー、ブラッド・ピットたちの演技にも圧倒されぱなっしで、見事な作品に仕上がっています。

それと、最大の見所は、やはりラストに尽きます。
ありきたりな、ハッピーエンドで、終わらせることなく、観終わった後は切なさを感じます。

ただ、好き嫌いがはっきりと別れる作品にも仕上がっていますので、ご注意を!

オススメ度 ★★★☆☆ たまには複雑に入り組んだ映画もいいですよ!

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2005年11月22日

どついたるねん



1989年

監督 阪本順治
出演 赤井英和(安達英志)
   相良晴子(鴨井貴子)
   大和田正春(イーグル友田)

〜ボクシングの試合で、一度は再起不能となった元チャンピオンの安達(赤井英和)。
現役へと復帰するために、厳しいトレーニングを自分に課し、やがてリングへと舞い戻る。
リングに上がった安達が、その先にみた光景とは・・・〜

この映画は、阪本順治監督のデビュー作品であるとともに、俳優“赤井英和”が誕生した作品でもある。

映画というより、赤井英和の自伝的作品といってもいいくらいである。

しかし、いくら自伝的作品とはいえ、赤井はこの作品が実質のデビュー作といっていいほどなのだが、演技も素晴らしいのである。この撮影に入るために、現役時代とほぼ同じ体を作り上げてくるほどの意気込みである。

この映画に出演する以前は、浪速のロッキーとして活躍し、世界タイトル確実とまで言われたいた天才ボクサー赤井英和が、この作品にもイーグル友田役で出演している大和田正春との試合で、脳挫傷を負い、現役引退を余儀なくされるのである。

夢が破れ、母校のコーチとして赤井は過ごしたものの、虚無感が支配し、後に自身が語っているように、すさんだ生活を送っていたと述懐している。ただ、この「どついたるねん」という作品にであうことにより、赤井は、再度、役者として新たな人生を切り開いていき、現在の活躍につながっているのである。

こうした点を踏まえて、この作品を観れば、赤井英和が演じている安達は、そのまま赤井自身と重なっており、彼が抱えていた苦悩をより身近に感じ取れるのである。
映画では、リングに上がり、奇跡のカム・バックを果たしているのだが、実生活においても、役者として、見事に人生をやり直したといえるのである。

もちろん、映画の完成度としても高いので、是非ご覧になってください。

オススメ度 ★★★☆☆ 元気をもらえる作品です!

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2005年11月15日

ターミネーター



1985年

監督 ジェームス・キャメロン
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー(ターミネーター)
   マイケル・ビーン(カイル・リース)
   リンダ・ハミルトン(サラ・コナー)

〜未来で繰り広げられる人類とコンピューターの闘い。人類が優勢に立ったため、コンピューター側がサイボーグを過去へと送り込む。狙いは人類のリーダーであるジョン・コナーの誕生を阻止するため!
時代をさかのぼり、1984年のLAへと闘いの舞台を移す。未だ、自分の運命を知らないサラ(L・ハミルトン)。そんな彼女を守るためにリース(M・ビーン)、抹殺するためにターミネーター(A・シュワルツェネッガー)が、未来から送り込まれてきた。リースは無事にターミネーターからサラを守りきることが出来るのか?〜

製作が1984年であるにも関わらず、コンピューターが自我意識に目覚め、人間に対して攻撃を仕掛けてくる設定は、現代であればよくあるパターンのひとつだが、当時としては珍しいと記憶しています。
それに加えて、未来から現代へとストーリーを展開させているし、アクション・シーンもテンポが良いので、最初から最後まで息を呑む展開が続くのである。

それと、この作品によって一気に知名度があがったシュワちゃんが、無機質で感情を持たないターミネータを、圧倒的な迫力で演じており最高です。
個人的には、この役のインパクトがあまりにも強かったせいか、他の出演作品でシュワちゃんが笑うシーンがあっても、どうしても作り笑顔しか見えないのである。

マイケル・ビーンもなかなか格好良くて好きなんだが、完全にシュワちゃんに喰われてしまった感じであり、印象が薄くかわいそうである。しかも2では、上映時は出演シーンカットされてたし・・・。
リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーは、訳の分からないまま命を狙われ、挙句の果てには、あなたが、未来の人類を率いるリーダの母親なんだといわれ当惑して取り乱している演技などは、素晴らしいものがあります。

映像は今観るといささか古臭さを感じるのですが、何度観ても楽しい作品のひとつです。

オススメ度 ★★★★☆ 笑わないシュワちゃんが本当の素顔?

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2005年10月25日

テイキング・ライブス



2004年

監督 D・J・カルーソー

出演 アンジェリーナ・ジョリー(イリアナ・スコット捜査官)
   イーサン・ホーク(コスタ)
   キーファー・サザーランド(ハート)

〜モントリオールの工事現場で腐乱死体が発見される。地元警察は捜査が難航すると予想されるため、FBIに捜査官の派遣を依頼する。
そこで、天才プロファイラーと呼ばれるイリアナ・スコット捜査官(A・ジョリー)が現地へと派遣され、早速捜査を開始することとなる。まもなく同様の手口の殺人事件が発生する。
今回は目撃者がおり、その目撃者は、画商のコスタ(イーサン・ホーク)という男である。彼の証言によって、捜査は進展する。
過去のいくつかの殺人事件と関連が浮上し、恐ろしい事実が浮かび上がる。その事実とは・・・〜

この作品は、猟奇殺人犯を追うクライム・サスペンスである。

ショッキングな冒頭から始まるが、その後中盤まではあからさまな殺人シーンはない。その代わりにアンジェリーナ・ジョリー演じるスコット捜査官の、プロファイルが中心に描かれている。
被害者の写真を、常に携帯したりベッドで横になっても、写真や捜査資料が見えるように、天井に貼ったり、また、バスタブの壁にも同じように貼ったりと、常に意識して、試行錯誤してプロファイルしていく姿には、プロ意識を感じさせられた。
こうした地道な努力が必要ということを改めて感じさせられました。

物語は、中盤から意外な展開を見せ始め、衝撃的なシーンの結末へと向かっていく。
クライム・サスペンスということで、猟奇殺人が連続して起こるという期待を持っている人には、物足りないかもしれません。

ただ、ショッキングなシーンが終盤にかけてあるので、ご鑑賞の際にはご注意を!

あと、キーファー・サザーランドがチョイ役で出てるのですが、個人的に、24のイメージが鮮烈で、もはやジャックにしか見えなくなってしまってました。

オススメ度 ★★★☆☆ もう少し犯人に関する情報を盛り込んであれば良かったんですが・・・

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posted by Genken at 18:54| 兵庫 ☁| Comment(4) | TrackBack(7) | 映画(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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