2006年01月06日

阿修羅城の瞳



2005年

監督 滝田 洋二郎
出演 市川 染五郎(病葉 出門)
   宮沢 りえ(つばき)
   樋口 可南子(美惨)

〜時は文化文政。江戸の町では町人文化が栄えていた。そんな華やかともいえる町の裏側では、人の世を滅ぼそうと鬼たちが暗躍していた。
鬼たちを束ねる美惨(樋口可南子)は、人々から鬼の王と畏れられている阿修羅の復活を目論んでいた。
一方で、人間側も、鬼たちを殲滅するために鬼御門を結成する。彼らは、人の姿を借りた鬼たちを見極める能力を持ち、しかも、優れた剣術を持っており、鬼たちと終わりなき戦いを続けている。
そんな中、5年前のある事件をきっかけに鬼御門を退いた出門(市川染五郎)。現在、彼は舞台役者として活躍しているが、そんなある日、出門はふとしたきっかけにより、渡り巫女のつばき(宮沢りえ)と出会い、恋に落ちるのだが・・・〜

この映画は、2000年に上演された舞台作品、「阿修羅城の瞳」を映画化した作品です。

この作品は、恋物語をメインに据えておきながらも、阿修羅の復活という題材を上手に絡めてあり、非常に見応えのある仕上がりとなっています。

見所は、何といっても出門とつばきの禁断とも言える恋の行方です。
鬼殺しの出門と、阿修羅の生まれ変わりという悲しい宿命を背負ったつばき。そんな二人が出会い恋に落ちていき、数奇とも言える運命に翻弄されていく悲しくて切ない恋物語になっている所です。

それに出門を演じる、市川染五郎の立ち居振る舞いは素晴らしく、ハッと息を呑ませるような表情や仕種。やはり歌舞伎役者と思わずうなってしまうほど美しく感じてしまいます。
つばきを演じる宮沢りえも美しく、色気を漂わせており、妖艶といっていいほどの魅力を醸し出しています。

全体を通して言えるのですが、セリフの言い回しなどは大袈裟とも言えるのですが、どこか役者も楽しんで演じている様子が画面から感じ取れるので、嫌味にはならず、すんなりと受け入れます。

映像は最新技術を駆使しているのにもかかわらず、どこか安っぽいと感じてしまします。
というのも、殺陣のシーンは、まだ見られるのですが、セット丸出しという場面が多々見られたのがマイナス要因となっているんでしょうね。
ただ、舞台の雰囲気を出したかったのだろうと、ここは好意的に解釈しています。

個人的に、最も印象に残っているのは、「自分の中に鬼を見てしまった。」と言った出門のセリフです。
その言葉に、隠されているのは・・・?

現在の社会、事件を通して色々な鬼が心の中に巣食っているのが見えてきます。
例えば、自分の子供を殺してしまう親。その反対に親を殺してしまう子供。それ以外にも残酷な犯罪や、会社の利益優先のために個人の存在を軽く見る企業・・・。
数えあげて行けば、キリがないくらい色々な鬼が巣食っています。そんな現在の社会こそ、鬼御門のような存在が必要ではないかと考えたりもします。

まず、その前に、自分の心に巣食っている鬼退治をしないといけないですけどね…。

オススメ度 ★★★☆☆ さぁ、みんなで鬼退治。鬼退治。

ランキング今日は何位?
posted by Genken at 22:57| 兵庫 曇り| Comment(2) | TrackBack(7) | 映画(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
自身の胸中における、仏と魔との戦い。常に、変化しつづける自身の生命状態。いかにセーブするか。永遠のテーマです。

文章に誤字あり、いつもより乱雑です。いい文章期待してます。

Posted by hide at 2006年01月07日 14:45
>hideさん

率直なご意見ありがとうございます。大変、参考になります。
誤字・脱字がなく、読みやすくて、いい文章を書けるように、日々、努力していきます。

今後とも、よろしくお願いいたします。
それでは、失礼します。

Posted by Genken at 2006年01月07日 23:20
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/11401302

この記事へのトラックバック

DVD「阿修羅城の瞳」
Excerpt: 鬼って美しいのねぇ??!!舞台の映画化らしいですね。町の様子が舞台「身毒丸」をチョット思い出しました。日本なんだけど、なんだかチョット異国っぽい感じが。衣装や色彩などはとっても綺麗でした!!阿修羅が復...
Weblog: ☆ 163の映画の感想 ☆
Tracked: 2006-01-06 23:06

「阿修羅城の瞳」
Excerpt:  阿修羅城の瞳「阿修羅城の瞳」 ★★(2005年日本)監督:滝田洋二郎キャスト:市川染五郎[7代目]、宮沢りえ、大倉孝二、皆川猿時、二反田雅澄、桑原和生、山田辰夫、螢雪次??
Weblog: NUMB
Tracked: 2006-01-09 19:16

阿修羅城の瞳
Excerpt: 恋をすると鬼になる――越えてはいけない愛の結界。阿修羅目覚める時、逆しまの天空に不落の城浮かび、現し世は魔界に還る――2005年 日本監督 滝田洋二郎出演 市川染五郎/宮沢りえ/大倉孝二/皆川猿時/二...
Weblog: レンタルだけど映画好き 
Tracked: 2006-02-11 20:02

映画『阿修羅城の瞳』
Excerpt: 今度こそ、今度こそ最後までいかせてくださいますか。確かにあの時は・・意味深な言葉を投げかける。江戸の町での舞台"阿修羅城の瞳"の映画化。 現世に魔界の王"阿修羅&quo...
Weblog: 茸茶の想い ∞ ??祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり??
Tracked: 2006-05-14 13:47

<阿修羅城の瞳> 
Excerpt: 2005年 松竹 119分監督滝田洋二郎脚本戸田山雅司  川口晴撮影柳島克己音楽菅野よう子出演病葉出門(わくらばいずも):市川染五郎   つばき:宮沢りえ   安倍邪空:渡部篤郎   国成延行:内藤剛...
Weblog: 楽蜻庵別館
Tracked: 2006-05-19 01:00

【邦画】阿修羅城の瞳
Excerpt: A+  面白いA     ↑A−B+B    普通B−C+C     ↓C−  つまらない『評価』 C (演技1/演出1/脚本2/撮影0/音響1/音楽2/配役2/魅力0/テンポ1/合計10)『評
Weblog: ハサウェイのシネマ!シネマ!シネマ!
Tracked: 2006-06-02 09:56

阿修羅城の瞳
Excerpt:  『宿命の恋か、最強の敵か。』 コチラの「阿修羅城の瞳」は、鬼が跋扈する江戸を舞台に、元鬼御門コト鬼払いの舞台役者の病葉出門<わくらばいずも>(市川染五郎)と数奇な宿命を背負った渡り巫女のつばき(宮沢...
Weblog: ☆彡映画鑑賞日記☆彡
Tracked: 2007-10-13 23:51