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2007年08月29日

幸せのちから



2007年1月公開

監督 ガブリエレ・ムッチーノ
出演 ウィル・スミス ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス ダンディ・ニュートン

 世の中いくら奇麗ごとを並べても結局最低限のお金がないと生きていけない。ウィル・スミス演じるクリス・ガードナーは高級医療機器のセールスマン。5歳になる息子と妻と3人暮らしである。しかし、折からの不況で商品は全く売れず、家賃の支払いもままらない状態である。ついに家賃滞納で家からも追い出され、妻にも去られ、残されたのは息子のクリストファーとの二人だけとなった。家を追い出された二人は安モーテルに引っ越す。クリスは何とか安定した生活を望むべく一流証券会社の研修生となる。しかし、その研修生とは半年間無給で正社員になれるのはたったの一人という、とても厳しい道のりであった。やがて安モーテルにさえも泊まれなくなった二人はついに過酷なホームレス生活を余儀なくされる。

 お金だけが目的の人生というのは乾いた人生だと僕は思うが、実際お金がないと生きていけないのが今の世の中の真実である。鬱病でおよそ1年ほど仕事に行けなくなった時期があった。その間は当然無給である。というのも僕は日給月給のひとり親方であるからである。当然、家計は火の車であり、ついには自己破産となった。一番情けなかったのは妻が家を出てから息子と二人きりになったときに、今日食べるものがなく実家に泣きついたときである。その間、僕の状態はどんどんと酷くなり息子の保育園の送り迎え以外には外出はほとんど出来なくなっていた。ついに息子の小学校入学準備のお金すらない僕は、この作品のクリスとは違い、息子を妻に預けたことである。僕の心の中は闇で一杯だった。その後も鬱病の状態は回復せず、とうとう一歩も外出出来なくなったのである。

 この作品を見て、その苦しかった時期を思い出したのである。ホームレスにこそならなかったが自分でお金を稼ぐことが出来ずにいる。本当は仕事に行きたいのに行けない辛さ。その辛さを周囲の人間が分かってくれない苛立ち。そんな気持ちに苛まれ続けた一年間だった。他人のことなど顧みることなんて出来ない。ましてや奇麗ごとを並べた言葉は虚しくお腹がいっぱいになる訳でもない。世の中の不条理がすべて自分の所に跳ね返ってきている、そんな暗い心境だった。そして僕は愛する息子を手放してしまったのである。この作品の主人公であるクリスは息子を決して離さなかった。見ていて非常に胸が痛くなる作品であった。

 ひょっとしたら、僕は甘えていただけかもしれない。他の人よりも努力はしたのか。そもそも鬱病という病気を理由に仕事をさぼっていただけじゃないかと自分自身を責めたりもした。決して妥協することなく自分のために生きていたクリスは確かに褒められたものじゃないかもしれないが、息子や自分を守り抜くために他人にどう思われようが必死に生きていたのがわかる。僕もそういう強さがあの時にあれば今は違った結果が現れていたのかもしれない。しかし、人生にもしとか〜だったらということはないように過去は書き換えることは出来ない。

 必要なのは今どれだけ真剣に生きているか。どれだけ頑張っていられるのかが大切である。建前も大切だがときには本音で生きていかなければ立ち行かない現実があるのも事実だ。この作品を通して僕が垣間見たのはどれだけ苦境に立たされてもあきらめない強い心が重要だということである。出来れば、映画の公開時期に見ていたかった作品であった。

オススメ度 ★★★★★ あなたは大切な人をまもれますか?

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posted by Genken at 23:47| 兵庫 🌁| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画(さ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月06日

ワールド・トレード・センター



2006年

監督 オリヴァー・ストーン
出演 ニコラス・ケイジ マイケル・ペーニャ マギー・ギレンホール

 いつもと変わらない朝の風景。平穏だと思われた世界が一瞬のうちに崩れ落ちてしまう。それが2001年の9.11同時多発テロである。ちょうどそのとき僕はタモリとナイナイのジャングルTVを見ていた。事故の速報が流れたと思った瞬間、世界貿易センターから煙がもうもうと立ち上がる映像が僕の目に飛び込んできた。その途中で2機目が世界貿易センタービルのもうひとつに飛び込む映像が。あまりにも異様な光景に僕は口を開けたまま茫然としていた記憶が今でも覚えている。その後のビルの崩落にも茫然としている。この作品はその崩落したビルの中に取り残された2人の視点から描かれている。

 情報が錯綜するなかで現場に向かう港湾警察官たち。現場に到着すると想像を絶する状況である。マクローリン巡査部長(N・ケイジ)を班長にした救助チームが結成される。新人警官のヒメノ(M・ペーニャ)を含む4人の警官がマクローリンとともにビル内に入ることに。しかし、彼らがビルに潜入した直後、大音響とともにビル全体が崩れ始めるのだった……

 本作が秀逸なのは、あくまで視点が客観的に描かれている点である。過剰な演出もなく涙を誘おうとしていないところが素晴らしい。ニコラス・ケイジやマイケル・ペーニャが身動き出来ない状態を見事に演じきり苦しみや痛みといった感情を伝えるのに成功している。9.11以降の出来事は憎しみの連鎖からは何も生まれないどころか失うばかりだということを全世界が身を以て知ったのではないだろうか。同時多発テロの無意味さを語り続けることが大切だし、このような客観的にテロの犠牲になった人々に捧げられる映画を見るというのは大変勉強になるので、未見の方には是非一度見てもらいたい作品である。

オススメ度 ★★★★★ テロの無意味さを痛感出来る作品となってます

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posted by Genken at 20:38| 兵庫 ☁| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画(わ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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