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心琴拘束 〜映画とコラムな日記〜
   
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2008年07月19日

バイオハザードV



2007年11月公開

監督 ラッセル・マッケイ
出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ オデッド・フェール アリー・ラーター

 昔にみたゾンビのホラー映画。殺しても殺しても死なないゾンビ。確かスーパーマーケットで戦いが繰り広げられていたように覚えている。最初に観たときの恐怖感は忘れがたいものがある。当時中学生か高校生かどちらかハッキリとは覚えていないのだが、夢にまで出てきたほどの恐怖であった。

 このバイオハザード一連の作品はそのアンデッドと呼ばれるゾンビたちが次々と襲ってくるストーリーである。ストーリーとしては単純明快だが、そのゾンビがTウィルスによって作られたものであるという設定が面白い。前作でTウィルスを殲滅させたようにおもわれたのだが、その数年後、Tウィルスは死滅することなく世界中へと蔓延していく。人類はほぼアンデッドとなり、無事に生き残っているのはごく僅かである。主要都市はすべてアンデッドが徘徊するようになり、生き残っている人々は旅を続けながら逃げている。そん中、アンブレラ社は「アリス計画」というプロジェクトを始動させる。その内容とはアリス(M・ジョヴォヴィッチ)のクローンによってさまざまな実験が行われていた。

 冒頭では1作目のバイオハザードを思い起こさせるような作りとなっている。これがアリスのクローンであることはすぐに分かる。本物のアリスはどこにいるかといえば、独り世界を彷徨っている。やがてアリスはアラスカが感染の及んでいないということを記されたノートを手にする。そして離ればなれになっていたカルロス(O・フェール)たちと再会することとなる。それに加えクレア(A・ラーター)が率いる武装集団も新たな仲間に加わることとなる。安住の地となるべく一行はアラスカへと向かうことに。そこで、アリスたちは、燃料や食料を確保するために、危険をおかしてラスベガスへと向かうのだが……

 今回の舞台は砂漠化したアメリカである。その分、スケールも広大となり、1作目のハイブ(地下研究施設)内、2作目ではラクーン・シティへと舞台が徐々に広がっていく。今回は開放感溢れる演出となっている。単純にアクション映画として楽しめる作品に仕上がっている。おしむらくは、アンブレラ社の利益優先という側面を持たせてはいるものの、中途半端に終わっているところである。

 いわゆるB級映画としては突出した作品である。テイストも昔の映画を彷彿させるような演出もあり、B級映画のファンである僕としては楽しめた作品である。純粋にアクション映画として楽しめる作品となっているので、ホラーが苦手な方でも楽しめる作品に仕上がっているのではないだろうか?百聞は一見にしかずという言葉があるように、一度、試してみてはいかがなものか。

オススメ度 ★★★☆☆ アリスのアクションシーンは見物です。

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2008年07月18日

パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド



2007年5月公開

監督 ゴア・ヴァビンスキー
出演 ジョニー・デップ オーランドブルーム キーラ・ナイトレイ

 誰もが幼い頃、海賊を描いたアニメや映画などで、彼らの冒険活劇に胸を躍らせたことだろう。そこに描かれていたのは自由気ままに振る舞う姿や、美味しそうに食べ物を食べ、酒をこよなく愛している。そんな姿だったのではないだろうか。的との戦いのシーンには胸を昂らせながらみたりしたものだ。

 デイヴィ・ジョーンズの心臓を手に収めた東インド会社のベケット卿。かれは世界制覇を目論む。そして次々と海賊たちを撃破していく。海賊たちの自由な時代は終わりを告げようとしていた。残された道はひとつ、”伝説の海賊”と呼ばれる9人を招集して、猛威をふるっている東インド会社相手に全面対決をすることに。しかし、その9人のうちのひとりであるジャック・スパロウ(J・デップ)は生死不明であった。やがて、ウィル(O・ブルーム)やエリザベス(K・ナイトレイ)たちは、溺死した船乗りが囚われているという”ディヴィ・ジョーンズの海の墓場”にジャックがいると確信して救出へと向かう。無事ジャックを救出できた、ウィル、エリザベス、そしてジャック。彼らの運命が再び交錯するとき、前人未到のワールド・エンドで、海賊たちの自由を賭けた最後の決戦の火蓋が切られることとなる。

 本作では、その自由を奪われ執拗に海賊たちを狩られるシーンなどがあり、違った意味で胸を躍らせたのではないだろうか。ジャックの生死は分からず、バルボッサらの手によって救出されたシーンなどは観ているコチラも喝采を叫びたいほどである。最後の最後まで飽きさせない演出は、さすがジェリー・ブラッカイマーと言わざるを得ない。

 見所は、最初から最後まで目が離せないところである。あげたらキリがない。例えば、海の大渦巻きの中での海賊船バトルや、デイヴィ・ジョーンズの海の墓場で何十人も登場するジャック。思わず、シークレットウインドウの最後のシーンを連想させられたくらいである。

 とにかく、こういった作品は小難しい理屈は抜きにして純粋に楽しめるかどうかが問題となってくる。個人的には充分堪能でき、それなりに楽しめた。最後のエンドロールが終わってからのシーンは充分に余韻をもたらせること間違い無しである。必見ですよ。

オススメ度 ★★★★★ 海賊たちの活躍を堪能して下さい

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2008年07月17日

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト



2006年7月公開

監督 ゴア・ヴァービンスキー
出演 ジョニー・デップ オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイ

 前作で呪われた海賊バルボッサとの壮絶な戦いを制し、再びブラックパール号の船長となったジャック(J・デップ)。一方、鍛冶屋のウィル(O・ブルーム)と総督の娘エリザベス(K・ナイトレイ)は結婚式を挙げようとしていた。そんな矢先に二人はジャックを逃した罪で投獄され処刑されそうになる。罪を逃れるためにはジャックの持つコンパスが必要であり、それを持ち帰りさえすれば処刑はまぬがれる。やがてウィルはジャックを捜しに出かけることに。

 ジャックはジャックで海賊なら誰もが怖れる幽霊船フライング・ダッチマン号の船長であるディヴィ・ジョーンズに魂を奪われようとしていた。というのも13年前に海底に沈んでいたブラックパール号を手に入れるために、彼とジャックは血の契約を交わしていたのであった。その契約の期限が迫っていた。ジャックはその事態を打開すべく、命運を握る鍵の行方を捜し始めるのであった。

 前作に引き続き、ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイら豪華なキャストがこの作品に華をそえる。お伽噺としてみれば文句のつけようのない作品に仕上がっている。ただ、個人的に不満なのは、第3作に続くために、いささか冗長になりすぎて期待を持たせ過ぎなところが不満と言えば不満である。

 ただ、この作品は老若男女を問わず楽しめるので冒険活劇としては大変面白く仕上がっているのは事実。思わず第3作目に対して期待を抱かせるのである。

 大方の映画で続編があまりパッとしない理由として考えられるのは、前作の質の品質が良いので、続編を作る場合はあれもこれもと詰め込みたくなるからではないだろうか。観客の要望を満たすために、制作側もアッと驚くような仕上がりにしなければならないという焦りにも似た感情があるのだろう。

 そんな中でこの作品は、可もなく不可もないといったところ。多少、エピソードを詰め込みすぎたのが難点のひとつ。それ以外は非の打ち所がないといっていい。上映時間は少し長めだが、そんなことは気にせずにこの作品に没頭できるので、オススメです。

オススメ度 ★★★★☆ ジョニー・デップの怪演に酔いしれて下さい

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2008年07月16日

愛の流刑地



2007年10月公開

監督 鶴橋康夫
出演 豊川悦司 寺島しのぶ 長谷川京子

 誰かが誰かを愛するという行為はごく自然な摂理だ。ただ、愛するが故に愛する人に手をかけるという行為は極めて稀である。どうして殺してと冬香(寺島しのぶ)は菊治(豊川悦司)に頼んだのか?劇中ではそれが争点として描かれている。

 「あなたは私のために死ねますか?」と冬香が菊治にそう問いかける。まるで観客に問いているかの如く。人は人をそう簡単に愛せることは出来ない。そう連想させる台詞である。愛しているという言葉は口に出せても、その愛しているという証明としてあなたは何を求めますか?先の冬香のような言葉がでてくるのではないだろうか?

 「あなたは死にたくなるほど、人を愛せますか?」これは裁判の過程において織部(長谷川京子)に発した言葉である。この言葉から分かるように菊治も冬香を愛していたのだと。「愛しているから殺した」事件を担当する女性検事の織部は、菊治の言葉に困惑しながらも真相を追求していく。

 物語は、菊治のファンであるという人妻・冬香との出会い恋に落ちていった。逢瀬のたびに二人は激しく心と体を求めあう。そしてついに「首を絞めて」という冬香の言葉に応じてしまった菊治。「何故、男は女を殺したのか、そして女は死を望んだのか」そんな疑問を抱かせたまま裁判のときを迎える。

 そして法廷の扉が開かれ、今、愛と死の真相があきらかになる。

 この作品は渡辺淳一氏の同名ベストセラー小説をモチーフに描かれた作品。男女の愛の深層心理を官能的に書き綴ったラブストーリー。監督はこの作品ではじめてメガホンをとったTVドラマ界のベテラン・ディレクターの鶴橋康夫である。

 愛しているから殺したというほどまでに、人は人を愛することができるのだろうか。いやそもそも、そのテーゼが成り立つ前に男性側から観る主観と、女性側から観る主観はおのずと違ってくるだろう。そもそもその二極性から生じる感想の違いは大きいのではないだろうか?これは男女の愛の深層心理をアンチテーゼとして描かれた作品であって、いささか官能的ではありすぎる。それも演出のひとつなのだろう。観賞後も尾を引く作品に仕上がっている。あなたはこの映画を観て何を感じ取るのだろうか。これから観る人は何を感じるのだろう。そんな疑問を投げかけてくれる作品となっている。

オススメ度 ★★★★☆ あなたは死にたくなるほど人を愛せますか?

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2008年07月14日

地下鉄(メトロ)に乗って



2006年10月公開

監督 篠原哲雄
出演 堤真一 岡本綾 常磐貴子

 どの家庭でも大なり小なり父親と息子の確執はあるものだ。第二次成長期にはいり、自我が芽生えていけば必然と自分の価値観と父親が押し付けてくる価値観に相違が生じ衝突する。主人公の長谷部信次(堤真一)も父親との確執を抱えていた。

 長谷部は父親を忌み嫌い、高校を卒業してから母がたの姓を名乗っている。そんな長谷部も43歳の衣料品会社の営業マンとして忙しく働いていた。ある日、父が倒れたという連絡を受ける。高校を卒業していらい父親とは一度も会っていなかった。くしくも、この日は若くして亡くなった兄の命日でもあった。そんなことを考えながらいつもどおりに会社から帰ろうとして、地下鉄をおりて駅の階段を上がると、そこはオリンピック開催に湧く昭和39年の東京だった。突如として現れた光景をしばらく理解出来ずにいる信次。やがて自分がタイムスリップしたと夢とも現実とも信じがたい出来事に戸惑う。何度かタイムスリップを体験しているうちに、恋人のみち子(岡本綾)とともに過去へと戻る。そこで目にした光景は若き父(大沢たかお)とその恋人お時(常磐貴子)の姿であった。時空を超える旅を続けるうちに明らかにされていく、父親の真実の姿。そして信次とみち子との間に隠された驚愕の真実。それは、あまりにも切なくて悲しい運命だった……。

 見所は、どうして信次だけでなくみち子もタイムスリップの体験をしたのかというところである。現実に起こっているんだということを追認識させるためだけのものではないところがいい。信次とみち子の不思議な結びつきを感じ取ってもらえたらこの作品の面白さが増す。

 冒頭でも述べた通り、父親と息子の確執は、どの家族においても大なり小なりあるものである。当然、僕にも父親とは埋められないほどの溝があり確執もある。そんな複雑な思いを抱きながらこの作品をみて、今後、父親とはどう接していけばいいのか考えさせられてしまう。何せ、個人的なことではあるけれども、父親からは「お前には実家がないと思え」と言われたのである。僕にも息子がいるが死んでもそういうった暴言は吐かないし、吐きたくない。

 この作品を通して、もう一度家族との関係を考えなおさなければならないと教えられた作品でもあった。冷えきった家族、父親と息子のみならず、母親と娘に横たわった深い溝をお持ちの方には観てもらいたい作品である。

オススメ度 ★★★☆☆ 信次とみち子の不思議な関係に注目して下さい

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